柚子がやってきたのは13年前、私が14歳の時でした。
出会いは山梨の譲渡会場、野良犬の子供でした。はじめて見た時は他の兄弟と違ってどーんと小屋の中で寝ていました。この堂々とした姿に一目惚れして、連れて帰ることにしました。
生後2ヶ月で家に来たので最初は夜泣きが大変でした。
それでも可愛くて可愛くてたまりませんでした。
ある日、柚子の小屋に猫が来るようになりました。
はじめてのお友達に柚子は嬉しくて嬉しくて、ごはんを残しておいて一緒に食べるようになりました。
それから一緒に寝たり、猫と暮らすようになりました。
猫の名前はのらです。柚子とのらはとっても仲良しで、いつも一緒に居ました。冬の寒い日は柚子の上にのらが乗って暖をとっていて、その姿に家族だけでなくたくさんの知人、友人が癒されました。柚子はとっても優しくて決して人を噛んだり威嚇することはありませんでした。どんなに痛くても、ごはんを横取りされても怒ることは無かったです。柚子は家族の中心で、いつも話題は柚子とのらのことばかり、犬ということを忘れてしまうほど、思いやりがあって人懐こくて、ほんとうに可愛い子でした。
落ち込んでる時、何度、励まされたかわかりません。
家族みんなが柚子のことを愛していました。
いつかしゃべれるようになるのでは?と思うほど、話しかければ答えてくれました。
亡くなる1ヶ月前に私は里帰り出産のために実家に帰ってきました。
1ヶ月間、柚子と楽しく過ごすことができました。毎日、おはよう、おやすみ、柚子は可愛いね、世界一だよってたくさんお話出来たことは良かったと思っています。
心臓が悪かったことに全く気づいてあげられず、最期は苦しい思いをさせてしまいました。ごめんね、気づいてあげられなくて。本当にごめんね、頑張ったね。偉かったね。
6月3日16:15
体調が良くなさそうだったので柚子を撫でていました。
横になっていた柚子が突然立ち上がり、水を吐いた時、ただ事ではないと思い、舌の色を確認したところ紫色になっていて、急いで、すぐ見てくれる病院へ行きました。
車で向かう最中、脱糞もしてしまいました。
たくさんの検査をして、注射をしてさぁ、帰ろう。
車を発進させて少ししたら柚子の意識はもうありませんでした。呼吸を僅かにする柚子に声をかけながら、なんとか家族の待つ家へ帰りました。
頑張ったけれど、家の本の手前で息を引き取りました。
本当によく頑張った。
心臓がほとんど動いてなくて血を送ってない中、病院の診察室へ入る時は自分で歩くと言ってた自ら向かいました。
家にはじめてきたときと一緒。
お父さんが運転して、私が柚子を撫でている。
最期も同じだったね。
ありがとう、私に看取らせてくれて。
ありがとう、家に来てくれて。
ありがとう、大好きだよ。
柚子のような優しい、可愛い犬は居ないよ。
柚子が1番だよ。ありがとう。
13年間ありがとう。
のの(長野県茅野市)