初めて家に来てくれたとき、目も空いてなくて片手に乗るほど小さかった。
親猫が捨ててしまったのを見つけて保護したあなたは大きく成長してくれました。
一時は生死で危険視されていたけれど、乗り越えたあなたを「キセキ」と名付けました。
母にはべったりで一緒に起きて寝て、仕事や買い物へ出かけるときは必ずお見送り。帰ってきたらお出迎えをしていましたね。
もちろん私にしてくれました。仕事や学校、外出先から帰ったとき、癒しを与えてくれました。
行儀のよかったあなたは、トイレや障子のことなどなど一度教えると覚えてくれる子でしたね。
あなたも甘えたいとき、母にすごい甘えていましたね。
私に甘えたこともあったけれど、普段甘えない人の手は慣れていないみたいで、少し驚いた顔や怒ったような顔をすることもありました。でも、それもまたかわいかったです。
猫じゃらしを上手にキャッチできたとき、目が輝いていましたね。寂しがり屋さんのあなたを家に置いて仕事や学校へ行くのはとても辛かったです。もっと一緒に(側に)居たかった。
病気(がん)になり治療を受けているときのあなたは目はくぼみ、身体は痩せ細り、体重が元気だった頃の1/4にまで減少してしまい食欲があっても身体が受け付けないといった状態にまでなっていました。
私と母はそれがとてもかわいそうで、どうしたら良いのか悩んでいましたが決断をしました。
甘えてもいませんでしたから、治療を止めてからは食欲が戻り、家の中や外を歩き回り、以前のように甘えて遊んでいたあなた。
一週間後の夜、私が仕事から帰り、お出迎えをしてくれました。そして、逝ってしまいました。
あなたがいてくれた日々は、楽しく、笑顔が絶えませんでした。笑顔をありがとうね。今までありがとうね。
これからは、あなたの時間を大切にしてね。
キセキのことはずっと忘れないからね!
ありがとう!
カサネ(長野県青木村)