ペットとの思い出。ありがとうを伝えたい。

「ゆず」と「のら」とお父さん


まだ足が立たないほど生まれて間もないゆずが家に来たのは娘が中学2年生の時だったね。
2人で2時間おきの世話を1か月くらいがんばってました。
動きが遅いからまだ綱はいらないと思ってるうちにまたたく間に綱が必要になりましたね。
親犬から離されてキュンキュンよく鳴いてましたね。
いっしょの布団に寝かせると安心したのかよく眠ってました。
ゆずは言葉がよく分かっていて、人間かと思うほどの時がありました。
しつけ練習もよくしてましたね。
下痢した時に正露丸を飲ませようとしたら、どうしても飲んでくれなくて困ったのでお父さんが「この薬はまずいけどがんばって飲むとお前の腹痛がよくなるでがんばって飲めよ」と言って聞かせると、がんばって飲んで下痢が止まったね。
まだ子どもだったゆずを、大人の猫ののらがゆずにすりついてきて、お友だちになってゆずの餌を分けてもらって食べるようになり、ゆずにベッドを用意してあげたら、ゆずとのらが一緒に丸くなって寝ていたね。
犬小屋を作ってあげたら、朝になるとゆずの後ろからのらが出てきて、まあのらはうちのゆずをたぶらかしてごはんを分けてもらい、寝床も確保したんだと思いました。
そしてのらもうちの猫になり、ゆずとのらはいつも仲良く一緒に居るようになりました。寒い日はゆずの上にのらが乗って暖をとってましたね。
ある秋の夕方、ゆずに餌をやっても食べないので、のらを待ってるのだと思い「これはお前のまんまだから食べていいんだよ!」と言うと「あっわかった」と言わんばかりに理解して食べはじめ、半分は残してました。のらの分を残してあるんだと思いました。
やがてのらが帰って来ると、ゆずもうれしそうにのらと一緒にごはんを食べていました。ゆずは「私よりえらい」と思いました。
ある日、お父さんがゆずのしっぽを踏んでしまいました。それからゆずはお父さんを無視するようになりました。
お父さんに「ゆずに謝った方がいいよ」と言っても、あいつは犬だし俺は人間だ。あいつは飼われている身だし俺は飼ってる身だ、謝る必要はないと言って謝らないでいました。
ずっとゆずに無視されて、お父さんはまるで失恋したようだと言ってました。
ある日の夕方、お父さんがゆずに「しっぽ踏んでごめんよ痛かっな」と謝っていました。
その途端、ゆずはお父さんを許してもっと仲良くなりました。
ゆずにも自尊心があるし、しっぽは大事だと思いました。
「ゆず」と「のら」と「おとうさん」のたのしいお話はいっぱいあります。
「ゆず」が来てくれたおかげで「のらちゃん」も家の猫になり、家族をつないでくれてほんとうに幸せな時間でした。
「ゆず」家に来てくれてありがとう!
13年間、ありがとう!

さっちゃん(長野県茅野市)

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